その木村さんの講演会が帯広で開かれました。
主催は生産性ナントカって云う、ホクデンの何かです。
2006年のプロフェッショナルを観て以来
青森訛りで穏やかに話す、木村さんの人柄が心から離れませんでした。
畑というものは間違いなく人工の施設ですが、
作物は慣行栽培*¹の元で本来の味や栄養を失いつつあります。
(*¹:化学肥料・農薬を使った栽培)
有機栽培や自然栽培の中でも『肥やし』と云うものをどう考えるかが
作物が能力を発揮できるかどうかにかかっているようです。
作物は土で育ちます。
現在の土も有史以来自然が作り出したものです。
いまも、土は作られているのです。
農薬と化学肥料で作物を育てる畑では土は失われていく一方です。
そこには土を造るのに必要な命が足りないからです。
先日のオーガニックサポートの技術交流会でも
『微生物を育てなさい。美味しくて、栄養があって日保ちする良い作物が育つ。』
と教えていただきました。
今日、木村さんはこう言われました。
『私の体にはリンゴ一個、米粒一つ実りません。
リンゴを作るのは木です。わたしはほんの少し手伝うだけしかできません。』
ボクは野菜を育てている気でいました。
そんな考えは改めます。
ボクは野菜に住処を提供するだけ。
野菜が実ったならそれに感謝していただこう、と。
今日は心が洗われて聖人になった気です。
しかし、これも驕りなのでしょうか?
もうわかりません。
良い話を聞けた、それだけです。